渓流釣り初心者の方へ・遊漁券など
渓流釣りのシステムと言うか、仕組みと言うか、基本的なことです。
アマゴが釣れる河川
紀伊半島で渓流釣りの対象になるアマゴの居る河川は基本的にアマゴを放流しています。
各河川には漁業協同組合があり、組合が放流事業を行います。組合はその川で漁業権を持ち、遊漁者は遊漁料を払うことでアマゴを釣ることができます。
和歌山県と奈良県のアマゴの解禁期間は3月1日~9月30日でその範囲内で各漁協が個別に定めています。
比較的気温の低い野迫川村では4月~8月と短くなっています。
概ね稚魚放流主体の本格的な渓流釣りが出来る川は3月1日の解禁が多く、成魚放流主体の川は解禁日を土日に合わせています。解禁日の成魚放流が釣り切られたら後はさっぱり釣れない釣り堀みたいな川や、追加放流というかたちで分散している川もあります。
稚魚放流量の多い川は何と言っても十津川が194,000尾でダントツです。次に日高川が112,000尾、日置川が50,000尾となっています。
成魚放流の多い川は天ノ川の59,800尾、吉野川川上20,800尾、高見川20,000尾です。以前は吉野川川上と高見川で10万尾(放流量はええ加減なものと思っていますが)超えていたと思います。川上は大滝ダムの完成で本流の釣り場が減りっいるし、数年前の高見川の解禁日では釣り人が以前よりかなり減っていてポイントに入り易かったので放流量が減っているのも無理ないかも。
遊漁料、遊漁券
遊漁料を支払うと遊漁券や入漁券が交付されます。 入漁券は現場では鑑札ということが多いですね
日券(日釣り券)と年券があり、年券には写真が必要な漁協もありますので事前に確認して持って行きます。
釣り券の購入方法は解禁日は現場に特設売り場を設けている漁協もありますし、各漁協の釣り券の取り扱い店(個人の家のようなところも多い)、事前に扱っている釣具店やつりチケ、郵送、と様々です。釣り券が「ふるさと納税」の返礼品になっている自治体もあります。
お勧めはやはり現場でアユのオトリを扱っているような店が後々情報が聞けるので良いと思います。
解禁日、電灯も少ない山間の真っ暗な川沿いに赤々と販売所の電気がついていたり、河原に場所取りの人たちのライトが見えたりと、解禁日独特の雰囲気があります。
オトリ店のあるような川では解禁からしばらくは朝暗いうちから店を開けている場合もありますが、解禁翌日からどこの遊漁券取扱所も真っ暗なんて川もあります。そんな場合はとりあえず竿を出して店が開いてから購入するしかないですね。
年券の料金は天川村が13,000円、富田川が4,400円、大体5,000~7,000ぐらいが多いです。
概ね三回日券で釣りをするなら年券を買った方が得というイメージです。
解禁日だけ年券の適用が無く、日券のみの漁協もありますので注意です。
基本的に関西の川は岐阜県などの川と比べ日券が高いです。解禁時の成魚放流のアマゴが釣り切られてしまうと後は殆ど釣れないという川もあるのに。(解禁から一定期間経過後日釣り料金が少し下がる漁協も。)そのような状況の川で日券3,000円払って釣る気になりません。その点、岐阜県や長野県の川は日券も安いので羨ましいです。息の長いのはやはり十津川、吉野川上、日置川、日高川、富田川などでしょうか。野迫川村も良いですが解禁期間が短いのが難です。ただ解禁から経過して釣れないと思っていても増水するとよく釣れることもあります。
殆どの漁協はアユとあまごの鑑札は別々です。またそれ以外にうなぎや海老、カニ、鯉やフナの鑑札もあります。実際のところそれらの雑魚の鑑札の運用はどのようになっているのか知りません。また、上北山村や下北山村、熊野川連合(和内共第1号内)のようなアユ、あまご共通券の漁協もあります。
熊野川(北山川)は二つの漁協が混在して管轄の釣り場に注意です。
漁業組合
大きな漁協は漁協の事務所があり、養殖事業などを行っているところもありますが、小さい河川の漁協では個人の自宅であったり地域の小さい商店であったりと規模はまちまちです。
下記ページに漁協のホームページのリンクを載せていますがホームページの無い漁協も多いです。
監視員 釣り券の提示
釣り券は監視員に求められたときに提示できるようにしておきます。とにかく紛失すると再発行はありませんので大切に扱ってください。日券だと帽子に付けていると監視員が遠くからでも確認しやすいので「帽子につけといて」と言われることもありますが、藪漕ぎなどで帽子から取れてしまうこともありますので紛失防止を最重点にする方が良いです。漁協により車のダッシュボードに見えるように置いといてという漁協もあります。
日券の形は色画用紙に印刷された券に細い針金がついていて帽子に付けたりするタイプが多いです。
腕章のタイプもあります。
私は年券はビニールのケースに入れて、そのケースをタコ糸でベストとつないで胸のポケットにないでいれています。ビニールのケースは漁協により様々ですが、年券を買った時に付けてくれることが多いです。
釣り券の確認は解禁日や解禁からしばらくは人の多いポイントでは入川入り口で監視員さんが待っていたり、河原を巡回してきたりします。
しかし、私は今まで解禁日以外で監視員さんから鑑札の確認をされたことは殆どありません。
アユ釣りなら道路から見渡せる釣り場が多いので、釣りをしていると何か声が聞こえて振り返ると道路から監視員さんが手を振っていて鑑札を掲げるとOKの合図が返るという感じなのですが、渓流釣りの場合は車を駐車しているところから移動していることが多いし、道路から川も見えない箇所が多いからか、監視員さんが川に入って廻って来たことはニ三度です。
川沿いを車で進んでいたら前から来た軽トラが何か合図をしているので止めると「鑑札持ってくれてる?」「持ってるよ」と言えば見せれとも言いません。
釣り券を持たないで釣りをしている場合に現場で監視員さんから購入することができます。ただし、現場で取り扱いの手数料がプラスされます。
入川、入渓
初めて渓流釣りをする人が戸惑うのは何処から川に入ったら良いかです。
漁協によっては川への降り口に立て札を立ててくれているところもありますが、無いところもあります。
最初は入川道の分かり易い川を選ぶのが無難です。
道路と川の高低差が少ないところは川も見えて入渓もし易いです。
十津川の神の川や上湯川などは道路が高くて川が見えないので入渓が大変です。一旦川に入ると今度は上がれるところが無いのでこれも大変です。水量のために川を通せない時は入渓地点に戻って上がろうとすると思います。しかし、道路には入川道の看板があっても川側にはありません。川に降りたらまず上がり口をよく確認しておかないといけません。何か自然に帰るもので目印を付けておいても良いかと。
渓流釣りは海釣りとは違い先行者が居ると釣果は望み難いです。道路に駐車している他府県ナンバー等の釣り人らしき車からある程度距離を移動して釣り始める地点を決めます。
車止めに車がある場合はそこは諦める方が良いですね。どこも人だらけでやむを得ず入るということもあるでしょうが。
入渓する時、下っていく時は特に注意が必要です。上がっ来るときは両手両足使えるので案外大丈夫なのですが、降りるときは危険です。フェルトが滑って転んだりということがあります。両手は開けておいて木や藪を掴めるようにしっかりした手袋をしておく方が良いと思います。
入渓時、腰に差した玉網やビク、ピンリールに付けた小物などが藪に引っかかってということがよくありますので落とさないように注意です。
経験から藪漕ぎの時に腰ベルトに付けた餌箱のフタが開いてしまってエサが空になっていたということもあります。一度にたくさん入れずに小分けにしてビクにも入れておくなどの対処が必要です。
渓流釣りの道具立て、仕掛け
道具立て、仕掛けについては
作成中
あまごの釣り方
渓流釣りで面白いのは魚が釣れるポイントを見極めることです。
ただ、魚が居るところは分かっても、海釣りとは違う障害があります。
木が覆い茂っているので、そのために仕掛けを振り込めない、仕掛けを流せない、魚が掛かっても竿を立てることができない、などです。作成中
あまごの食べ方
あまごの料理で代表的なものはやはり塩焼きです。
写真は濁河温泉の旅館で焼いてもらったものなので見栄え良く焼けています。川によって違いますが「さつきあまご」と言って五月のアマゴは美味しいです。
野迫川などは6月ごろポッテリしたアマゴが釣れ甘みがあって美味しいです。

塩焼きにするときに味噌を塗って焼くのも良いです。腹に味噌を詰めて焼きます。
塩焼きとともに代表的な料理はあまごの甘露煮です。煮立てては冷まし、煮立てては冷ましを何度か繰り返すと身がしまって美味しいです。特産品店で売っている真空パックのアマゴの甘露煮のような濃い色にはなかなかできませんが味は良い味になります。ほうじ茶や紅茶で煮たこともありますが味は影響なかったです。山椒の粉も入れた方が良いと思います。

アマゴの干物も美味しいです。
干物にするのに塩水に付け込んでいるところです。
燻製にするなら香辛料も入れておけば。
私はアマゴをおかずにご飯は食べたことがないのでわかりませんが、酒の肴には良いです。
あとアマゴ料理でおすすめは唐揚げです。特に五月アマゴのころの脂の乗った甘いアマゴの唐揚げは抜群です。
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